至仏山
関係市町村などのホームページから、下記の登山情報を見ることができます。
片品村観光協会
尾瀬檜枝岐温泉観光協会 
尾瀬環境財団 
日本アルプス登山ルートガイド
アクセス: 尾瀬, 鳩待峠, 御池, マイカー規制
宿泊施設:檜枝岐, 片品村 
山小屋 , 2, キャンプ場
温泉:片品村 檜枝岐
登山情報, , ,


アクセスと山麓の宿

車:関越自動車道の沼田ICで降り、国道120号線と401号線を通って、戸倉駐車場に車を置く。登山シーズンには一般車の乗り入れは禁止されているので、シャトルバスに乗って鳩待峠に着く。
電車・バス:越新幹線の沼田駅あるいは上毛高原駅で降りて、路線バスに乗って戸倉に着く。シャトルバスに乗って、鳩待峠に着く。
山麓の宿:尾瀬沼や尾瀬ヶ原には、何箇所もの山小屋がある。下山後には小屋に泊まって、美しい尾瀬の自然を楽しみたい。


登山地図と登山コース

登山地図   GPC軌跡    鳥瞰図(カシミール3D)   高低図   
 尾瀬の広大な湿原、沼、高山植物と小川沿いの樹林が織りなす光景は、対峙する至仏山とひうちヶ岳があってこそ、その自然景観を極致まで高めている。その至仏山は花の多い山としても、多くの人を引きつけている。至仏山に登るには、片品村戸倉の駐車場に車をおいて、シャトルバスに30分乗って鳩待峠から入る。至仏山への登り易さから考えて、至仏山を先に登って山ノ鼻から鳩待峠に戻る。至仏山から山ノ鼻までの820mの木道や石畳まじりの道の急下降は膝に負担をかけるので、2本のストックを上手に使うようにする。現地では、東面登山道(山ノ鼻〜至仏山)は登りで使うように指導している。蛇紋岩という岩石でできているため滑りやすいので、どうしても植生に乗ってしまい高山植物を傷めてしまうためである。しかし、木道や石畳まじりの820mの直登を避けて、東面登山道を下山に利用する人が多いのが現状である。

 せっかく尾瀬に来たのだから、登山の後に尾瀬ヶ原や尾瀬沼の山小屋に泊まって、尾瀬を探勝する計画を立てたい。ひうちヶ岳も同時に登るなら、尾瀬戸倉に車を置いて、至仏山に登ってから尾瀬ヶ原の山小屋に1泊する。見晴新道を経てひうちヶ岳に登ってから大清水(マイカーの場合)あるいは御池(非マイカーの場合)に下山する。
 
        


登山ガイド

アクセスと山麓の宿
 関越自動車道の沼田ICで下りて、国道120号線を尾瀬日光方面へ向かう。道路標識に従って尾瀬方面に向かい、戸倉の駐車場に車を置く。シャトルバスに乗り換えて鳩待峠に着く。交通規制については、上部の「交通規制」をご覧ください。

2006年8月7日 晴
鳩待峠(
9:10)―→笠ヶ岳分岐(10:45,10:55)―→小至仏山(11:25

―→至仏山(
12:10,12:20)―→山ノ鼻(14:05,14:30)―→鳩待峠

15:55
       

 戸倉の駐車場に車を置いて、シャトルバスに乗り換えて鳩待峠に着く。すでに山ノ鼻経由で尾瀬ヶ原に入るハイカーで賑わっている。その入り口を右に見送って、左に延びる至仏山への登山道に入る。尾根道の両側はブナなどの広葉樹から針葉樹に変わっていく。始めは視界が利かないが、その中をゆるく登り続けるとお花畑に出る。樹林帯を抜けると、オヤマ沢田代の湿原に出る。間もなく左に笠ヶ岳への分岐に出るが、まっすぐ進んで樹林帯を抜けて、お花畑の中にあるベンチで休憩する。尾瀬ヶ原やひうちヶ岳の眺めがよい。階段を登ってから短い岩の急斜面を登ると、小至仏山の頂上に出る。

40m下ってから、滑りやすい蛇紋岩の道を100m登り返すと、至仏山の山頂に出る。眼下に広がる尾瀬ヶ原の先にはひうちヶ岳が望まれる。まさしく尾瀬を代表する素晴らしい眺めである。北には平ヶ岳、西には谷川連峰の先に北アルプスが、南西には浅間山や八ヶ岳も眺められる。眺望を楽しんだ後、山ノ鼻に向けて下る。

階段状の木道をジグザグに120m下降すると、ベンチが置かれた高天ヶ原に着く。蛇紋岩の間に高山植物が咲いている。ここから木道、石畳、それらの階段状の急坂をジグザグに下る。時々顔を上げて、尾瀬ヶ原とその先に聳えるひうちヶ岳の景色に見とれる。今日は晴れているので大丈夫であるが、雨の日には蛇紋岩の下山道は非常に滑りやすいので注意が必要である。登山道の両側はところどころえぐられていて、かって登山道に沿って崩壊が進んだことを物語っている。至仏山の山頂から山ノ鼻まで820mの急降下なので、二本のストックを上手に使って膝を痛めないように注意する。歩きにくい石畳の道からやっと開放されて、木製の階段を下りて樹林の中に敷かれた木道を直進すると、山ノ鼻ビジターセンターの前に出る。三軒の山小屋とキャンプ場もあり、ハイカーと登山者で賑わっている。持ってきた弁当で、遅い昼食をとる。

山ノ鼻から川上川を右に見て、樹林帯の中に延びるほぼ平坦な木道歩きとなる。なんとも気持ちの良い気分で、心が癒される。ヨセ沢を過ぎて現れる木段を緩急を繰り返しながらゆるく登っていくと、間もなく鳩待峠に着く。しばらく休憩してから、シャトルバスで戸倉の駐車場に戻る。

 ひうちヶ岳を構成する五つの峰が溶岩の塊なのに対して、至仏山は海底が隆起した後にできた蛇紋岩からできている。蛇紋岩を多く含む至仏山一帯には一般の植物が育ちにくいが、その地質特有に咲くいろいろの高山植物が多い。オヤマ沢田代手前のお花畑から、小至仏山、至仏山と高天ヶ原にかけそれらを見ることができる。


小至仏山頂

途中のベンチから見る至仏山

至仏山頂

至仏山を振り返る