赤石岳 
  関係市町村のホームページから、下記の情報を見ることができる。
・静岡市観光協会

東海フォレスト
The Japan Alps
アクセス・交通:1, 3,
ロッヂ・山小屋:,山小屋・キャンプ:,  
温泉
道路情報, 登山コース
 
 


アクセスと山麓の宿

:新東名高速道路を新静岡IC(東京、静岡から)、島田金谷IC(名古屋から)で降りる。新静岡ICからは、県道27号線(井川湖御幸)から県道189号線(三峰落合線)に入る。富士見峠を下りて、県道20号線(南アルプス公園線)に入り、トンネルを抜けて井川ダムの堰堤を渡る。T字路を左から回り込んで、井川駅を左下に見て直進する。すぐに左下の千頭から来る道と合流する。島田金谷ICからは362号線を直進して千頭を超え大井川鉄道沿いに進み、、先にある井川・長島ダム方面に右折すると井川に合流する。赤石温泉白樺荘を右に見て進み、@畑薙第一ダム夏季臨時駐車場(120台)と先の堰堤を渡ったA畑薙第一ダム左岸駐車場(20台)に駐車する。そこから先は、車の乗り入れが禁止である。東海フォレストのバスに乗り換えて、さわら島に入る。7月中旬から10月上旬までは、@から東海フォレストのバスが発着する。Aからは送迎バスに乗車できない。詳細は上記アクセス・交通、道路情報を確認してください。例年、送迎バスの乗車についてはAに駐車した登山者が乗降車できないことでトラブルが起きている。
電車・バス:静岡駅と畑第一ダムの路線バスは7月中旬から8月にかけて季節運行されていたが、現在は運行されていないようである。
山麓の宿:さわら島には、ロッヂ(1泊2食)と登山小屋(素泊まり)がある。静岡市営赤石温泉白樺荘には宿泊の他に日帰り入浴もできる。
 


登山地図と登山コース

 登山地図   GPC軌跡  鳥瞰図(カシミール3D)  高低図    
 赤石岳への一般的な登山は、さわら島から長大な東尾根(大倉尾根)を往復する2泊3日のコースである。前夜はさわら島に泊まったとしても、一気に赤石岳避難小屋に着くのは無理である。そのために、視界の利かない赤石小屋に2泊することになる。いずれ悪沢岳を登るのだから、さわら島から荒川三山(悪沢岳を含む)と赤石岳を周回するコースを勧める。南アルプスの核心部を通るだけあり、人気が高い。健脚の人ならば、2泊3日で悪沢岳と赤石岳を制覇することができる。

 畑薙第一ダム駐車場から先は、車が乗り入れ禁止である。ダムの堰堤を越えた所にある駐車場に車を置いて、東海フォレストのバスに乗り換えて椹島(さわらじま)に入る。東海フォレスト経営の山小屋に1泊以上する登山者だけが乗車できる。乗車時に小屋の宿泊代を3千円前払いするが、小屋で領収書を示すとその分安く泊まることができる(2009年)。 
  


登山ガイド

アクセスと山麓の宿
 中央自動車道の双葉Jctを下りて中部横断道路に入り、増穂町、身延町、清水沖津(高架をくぐった先の信号)を右折して静清バイパスを西へ進む。唐瀬ICを右折して27号線に入り、油島・落合(三峰落合線、189号線)、富士見峠、井川ダム、畑薙第二ダムを経由して、南アルプス赤石温泉白樺荘に泊まる。東京から来るのに比べて、富山市からは1日まるまるかかる。
 
日程 2009年9月25日から9月27日 

9月25日 晴
畑薙第一ダム駐車場(9:00)――→さわら島登山口(9:15)―→滝見橋

――→少石下(11:00)―→清水平(11:50,12:10)――→見晴台

(13:00,13:10)――→駒鳥池(14:10,14:20 )――→千枚小屋(14:55)
                        


 白樺荘から畑薙第一ダムの堰堤を越えた所にある駐車場に、やっと車を停める。駐車場の奥に1台のスペースが空いており、駐車できない車が堰堤上の片側に駐車している。8時の東海フォレストの始発バスに乗り、9時にさわら島の登山口に着く。

 登山口から車道を進み、滝見橋の手前を左折して千枚小屋に通じる道に入る。奥河内の吊橋を渡り、なだらかな尾根を登り始める。シラビソノの原生林の中を歩くので、日が遮られて汗もほとんどかかなく快適に登る。途中で会った千葉県浦安市から来た60歳の男性と、下山まで同行することになる。南アルプスに10回以上来ているとのことで、道中の説明を受けて楽しい登山になった。


 小石下をいつの間にか過ぎて清水平で持ってきた弁当を食べる。シラビソの落葉が登山道に降り積もっていて歩きやすい。蕨段から急登に入るが、間もなく駒鳥池に着く。右に15m降りて写真を撮り、一息つく。なおしばらく登ると、千枚小屋に着く。以前に建っていたという二階建ての小屋は、6月30日に小屋の人が戻ってきた時には、すでに焼失していたとのことである。横の仮設小屋で受付をしてから、仮設の月光荘で泊った。宿泊者は16名ぐらいで空いていた。千枚小屋は新築されて、2013年7月6日から新築された小屋に宿泊することができる。 



 椹島登山口

 見晴台から見る悪沢岳

 千枚小屋
9月26日 晴
千枚小屋(5:45 )―→千枚岳(6:30,6:45)―→丸山―→東岳(悪沢岳)

(8:10,8:20)――→中岳避難小屋(9:30)――→中岳(9:35,9:45)―→

前岳(10:10 )――→荒川小屋(11:00,11:20)―→大聖寺平( 11:50)

―→小赤石岳(13:25,13:35)―→さわら島分岐(13:45)―→赤石岳

(14:00,14:15)―→赤石岳避難小屋(14:20)                                           

 5時に朝食をとる。小屋前から正面の富士山と左側の日の出を仰ぐ。小屋の裏から千枚岳を越えて丸山に登る。次いで稜線に沿って積み重なる大岩伝いに登ると、悪沢岳の頂上に着く。北に塩見岳、農鳥岳、間ノ岳、その間に頂上が見える北岳、それらのやや左には甲斐駒ヶ岳と千丈ヶ岳、それらのはるか向こうには北から北東に向かって槍ヶ岳と穂高連峰、乗鞍岳と御岳、南にはこれから登る中岳、前岳、小赤石岳が望まれる。快晴で素晴らしい眺望である。

しばらく休憩後、稜線伝いに中岳を越えて前岳に登る。山頂直下の先は大崩壊して、危険である。分岐に引き返して、荒川小屋目指して稜線から山腹をトラバース気味に400m下る。一面の紅葉の先に赤石岳が聳えている風景に、ただ見とれる。南アルプスの多くのお花畑が鹿の食害で姿を消した中で、南アルプス最大のお花畑と言われる。その時期に、もう一度来たい。荒川小屋のベンチで、持ってきた弁当を食べる。10分間急登後、小赤石岳を正面に見て気持ちの良い道を大聖寺平に着く。ジグザグをきりながら450m登り返して、小赤石岳の頂上に着く。正面には大きい山容の赤石岳がでんと構えている。

小赤石岳を緩く下り、分岐から100m登り返して赤石岳の頂上に着く。南には雄大な聖岳、上河内岳、茶臼岳、光岳、後ろを振り返ると今まで歩いてきた荒川三山の稜線がつながっているのが見える。
   赤石岳
 赤石岳山頂


 頂上から5分間下った所にある、赤石岳避難小屋に泊る。夕食には浦安の人が担いできた鍋の中に食材、そして小屋からでた焼肉を入れた鍋料理を食べ、山の話でおおいに盛り上がった。明日が小屋仕舞いに当たり、小屋にゆかりのある人が集まっていた。山という共通話題で話が弾んで楽しい時間を過ごした。
 


 悪沢岳山頂
  悪沢岳

 赤石岳避難小屋

 楽しい夕食
9月27日 晴
赤石岳避難小屋(7:20)―→赤石岳(7:25)―→さわら島分岐点(7:45)

―→富士見平(8:55,9:10)―→赤石小屋(9:35,9:50)―→樺段(11:50)

――→椹島(12:45,14:00)  
                                  

 昨夜の鍋物の残りにご飯を入れておじやを作り、6時に朝食を食べる。小屋番の榎田さんとっておきの絶景ポイントで雄大な朝景色に見とれた後で、7時20分に下山を開始する。赤石岳から昨日通った稜線を戻り、椹島下降点からジグザグの急坂を下る。北沢源頭までの間は、夏にはお花畑になる。間もなく、右側から赤石沢の右股である北沢が突き上げてくる。登山道の右側にある北沢源頭部には、岩を伝って水が流れ落ちている。この水場で、遅い紅葉を見上げながら休憩する。


椹島下降点

 北沢源頭上部から見あげる紅葉

 北沢を離れて左から下りるラクダノ背尾根の基部をめがけて、トラバース気味に進む。道はやせた岩稜の下を巻いている。桟道がかけられているが、足元に十分に注意しよう。緩い傾斜の道を少し登り返すと、富士見平に着く。展望が一気に開け、小赤石岳から赤石岳に続く稜線を見上げることができる。富士見平からの下りでは、赤石岳が台形から三角形に形を変えて見える。斜面はダケカンバやウラシマツツジの紅葉が進んでいて、見上げると木曽駒ヶ岳の千畳敷の雰囲気がある。

 赤石小屋のベンチで休憩後、木の根の張った緩急が続く尾根を2時間急降下すると、水音が聞こえる。やがて河原が見え出して、やっとさわら島登山口に着く。車道の左横をジグザグに下ると、すぐにさわら島に着く。昼食後、白旗史朗写真館を見て、14時発の東海フォレストのバスで畑薙第一ダム駐車場に戻る。車に乗り換えて、15時30分に今晩泊る赤石温泉白樺荘に着く。

 悪沢岳と赤石岳の下山後は、大変疲れている。椹島ロッジに泊まって、十分に休養してから帰宅しよう。予定より早く着いた場合には、東海フォレストのバスに乗って畑薙第一ダム駐車場に戻り、その先にある赤石温泉白樺荘に泊まってもよい。

 赤石岳避難小屋の前で

聖岳

 富士見平から見る赤石岳

 赤石小屋