槍ヶ岳
関係市町村のホームページから、下記の情報を見ることができる。
上高地
北アルプス山小屋友好会
The Japan Alps

アクセス, アクセス アクセス
宿泊・上高地・平湯
山小屋, 山小屋            
登山コース


アクセスと山麓の宿

車:東京から来る時は、中央自動車度と長野自動車道を通って、松本ICで降りる。国道158号線を通って沢渡周辺の駐車場に車を泊める。そこから、上高地行きの連絡バスに乗る。関西や東海地方から来る時は、東海北陸自動車道を飛騨清見Jctで降りて、中部縦貫道に入り高山ICで降りる。国道158号線を通って平湯温泉のあかんだな駐車場に車を泊める。連絡バスに乗って上高地バスターミナルで下りる。
電車とバス:
東京からはJR中央本線に乗って松本駅で降り、上高地行きのバスに乗る。関西や東海地方からは、JR高山本線の高山駅でおり、上高地行きのバスに乗る。東京、大阪、名古屋からは、上高地への直通バスがある。
山麓の宿:
上高地で泊まるなら西糸屋山荘別館が経済的である。先には明神館、徳沢ロッヂ、徳沢園、横尾山荘や槍沢ロッヂがある。


登山地図と登山コース

登山地図  GPC軌跡   鳥瞰図(カシミール3D) 高低図  
 槍ヶ岳は山頂部が天を突くように尖がっていて、どこからでも分かる登山者の憧れの山である。ランドマークという。マイカーで来ている人は、上高地や新穂高温泉から山頂を往復する2泊3日のコースが一般的である。

 中でも、上高地から槍ヶ岳を往復するコースが、景観の素晴らしさから人気を集めている。熟練者になれば、東鎌尾根や西鎌尾根を経て、槍ヶ岳へ縦走することもできる。
 
 推薦は、1日目に徳沢、横尾、あるいは槍沢ロッジまで入り、2日目は槍ヶ岳山荘泊、3日目は山頂で日の出を拝んでから上高地に下山する計画である。くれぐれも疲れた体で、夜を徹して東京まで車を運転しないこと。居眠り運転で、危ない目にあった人を何人も知っている。

 
槍ヶ岳から奥穂高岳に縦走するためには、危険な大キレットを通過しなければならない。熟練者のグループ登山にのみ許されたコースである。中級者で踏破したい登山者は、足を滑らせた時にロープで確保してくれる屈強な登山ガイド雇うこと。単独登山で滑落死した人が何人もいる危険地帯である。私は大学4年生の時に山好きの仲間5人で縦走したが、怖かった。続けて奥穂高岳に登る人は、横尾から涸沢に登る。


登山ガイド

アクセスと山麓の宿
 高山から国道41線を通り平湯温泉奥のあかんだな駐車場に車をおいて、連絡バスに乗って上高地バスターミナルで下りる。片道運賃は1,180円である。

日程 2011年9月25日から9月27日 

9月25日 晴
上高地バスターミナル(
10:45)―→明神(11:35)―→徳沢

12:25,12:45)――→横尾(13:45,13:55)――→一の俣(14:50

――→槍沢ロッヂ

15:25
                

 上高地バスターミナルを出発して見慣れた河童橋に出る。岳沢側から見た絵葉書のような穂高連峰がくっきり見える。混雑する観光客と別れて、梓川の左岸に沿って明神を過ぎ、徳沢のベンチで昼食をとる。かっては牧場として利用されていたので、今も緑の広場が残り、キャンプ指定地になっている。さらに梓川に沿って歩くと、横尾にでる。河童橋から横尾まで、前穂高岳から派生する明神尾根を回り込むように歩くので、梓川越えに明神尾根が姿を変えながら見える。横尾からは、前穂高岳が望める。上高地バスターミナルから横尾までの標高差は100mしかなく、山を見ながら清流に沿って歩くのは誠にすがすがしい。

 横尾山荘の前のベンチで休憩後、樹林帯の中を少し登ってから槍沢に沿って緩く登る。槍見河原に出ると樹林越しに槍ヶ岳の穂先が見えるというが、どこかわからなかった。右から合流する一ノ俣谷、さらに二の俣谷を橋で渡り、沢から離れて高みを登っていくと槍沢ロッヂに着く。中高年の人はここで泊まって、あすの急登に備えよう。
 
   横尾山荘
   槍沢ロッヂ
9月26日 晴
槍沢ロッヂ(
6:15)――→大曲(7:30)――→天狗原分岐(8:25,8:40

――→坊主岩小屋(
10:00)――→槍ヶ岳山荘(11:15,11:40)――→

槍ヶ岳(
12:05,12:30)――→槍ヶ岳山荘(12:50,13:20
                         

 灌木帯の中を登ってから道が幾分ゆるやかになると、ババ平に出る。旧槍沢小屋の石垣が残っており、キャンプ指定地になっている。ここまで来て、やっと槍沢の上部を眺めることができる。河原に沿って緩く登って行くと、左右からU字型の斜面が迫ってくる。左の南岳から派生する尾根が槍沢に落ちる大曲で、左に回り込む。

 ここから槍の肩への本格的な登りが始まる。大曲から槍ヶ岳山荘までは、標高1000mの急登である。左に槍沢を見下ろしながら、斜面をジグザグを切りながら登っていく。天狗原分岐を過ぎると、傾斜がさらに急になってくる。ハイ松帯に達したところで、やっと右から槍ヶ岳が全貌を現す。少し登った台地に、槍ヶ岳を開山するために播隆上人がこもった坊主岩屋がある。5回も登り、4回目は数か月もこもったそうである。食べ物はどうしたのだろうか。同行の信者が里から担ぎ上げたとしか考えられない。

 岩礫の急斜面を喘ぎながら登ると、登山道から右にはずれたところに、殺生小屋がある。槍の肩に槍ヶ岳山荘が望めるが、山荘までは一歩一歩喘ぎながらジグザグに登りつめる。ここが一番つらい。傾斜が緩んでやっと槍ヶ岳山荘の前に出る。山荘前のベンチで、しばらく休憩する。若者もいるが、中高年、中でも60歳代の人ばかりでなく、76歳の人も登ってきているので驚くばかりである。

 頂上を見上げると、20人ぐらいの人が岩場を登っているのが見える。ザックを山荘の下に置いて、空身で登り始める。所々で、登りと下りのルートが別々になっている。登りは鎖の後で鉄梯子、そして最後に二段続く鉄梯子を登ると山頂に飛び出す。山頂では、百名山目を槍ヶ岳で迎える二組が、百名山完登と書いた幕を両方に広げて祝っている。空はあくまで青く、狭い山頂からは穂高連峰が南に延び、その先には富士山と南アルプスが望める。

  岩場の登り   山頂の祠
   山頂から見下ろす槍ヶ岳山荘  鉄梯子

 下り始めにすぐ鉄梯子を下り、鎖を持って岩場を下る。途中で鉄梯子と鎖を頼りに、注意をしながら登る。梯子の登り下りでは、手は足を置く横段をもち、決して手すりを持ってはならない。手すりを持っていると、滑った際に持ちこたえることができない。また、初心者が手間取っていても、追い抜いたりせずに、声をかけて励ましてあげよう。槍ヶ岳山荘で一休みする。槍沢ロッヂまで下ることができるが、槍ヶ岳山荘に泊まる。素晴らしい夕焼けと星空に感嘆する。今年の紅葉には早く、小屋には半分も泊まっていない。
 
  槍沢
   坊主岩小屋

   坊主岩小屋から見る槍ヶ岳  
   殺生小屋
   槍ヶ岳山荘
9月27日 晴
槍ヶ岳山荘(
6:30)――→坊主岩小屋(7:25)――→天狗原分岐

8:20, 8:30)――→大曲(9:20)――→槍沢ロッヂ(10:00,10:10

――→一の俣(
10:35)――→横尾(11:25)――→徳沢(12:25,13:00

――→明神(
13:50)――→上高地バスターミナル(14:40
          

 前日に槍ヶ岳に登ったので、今日は上高地バスターミナルまで下るだけである。槍ヶ岳山荘から坊主岩小屋までは、登山道の岩屑に足をとられて滑りやすいので気をつける。時間がある人は、天狗原分岐から天狗池(氷河公園)に寄って行こう。往復に1時間30分あれば十分である。晴れていて風のない条件が整えば、逆さ槍ヶ岳が見られるだろう。

 槍ヶ岳から北穂高岳を経由して奥穂高岳まで縦走すると、一気に二つの百名山に登ることができるが、南岳下の鞍部から北穂高岳の登りにある大キレットは
熟練者以外は避けること。例年滑落事故が起きている。22歳の学生時代に山好きの5名と槍ヶ岳から奥穂高岳まで縦走したが、大キレットの登りはトップだったので足が震えるほど怖かった。今のように矢印や〇×印がはっきりついていなかった。ここを北穂高岳から絶対に下降してはいけない。
    槍沢の下り