薬師岳 |
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関係市町村のホームページから、下記の情報を見ることができる。 The Japan Alps ・ロッジ太郎 ・薬師岳山荘
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アクセスと山麓の宿
車:東海、北陸地方から来る時には、北陸自動車道を立山ICで降りる。県道3号線と6号線を通って、亀谷(かめがや)温泉から有峰林道ゲートに着く。有峰林道(有料道路1,800円)から有峰記念館を越えて、折立に着く。東京方面から来る時には、長野自動車道を松本ICで降りて、安房峠、平湯経由で神岡町に向かう(国道471号線)。途中の駒止橋(赤い鉄橋)のたもとから飛越林道を利用する(有峰林道の道路標識あり)。峠の飛越トンネル手前に、飛越新道登山口の駐車場がある。さらに進むと、飛越トンネルから有峰林道に合流し、有峰記念館を越えると折立の駐車場に至る。距離は近いように見えるが、松本ICから折立まで3時間はかかる。 電車・バス:夏季には富山駅から折立行きへ直通バスが1日2便ある(予約制)。所要時間は2時間(4,500円)。上部アクセス3参照。 山麓の宿:有峰記念館前の有峰ハウス(要予約)で前泊するか、折立の野営場(熊出没危険)を利用する。 |
登山地図と登山コース
登山地図 | GPC軌跡 | 鳥瞰図(カシミール3D) | 高低図 |
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登山ガイド
アクセスと山麓の宿 富山市から上市経由で県道6号線に入り、亀谷(かめがい)温泉から有峰林道ゲートに着く。有峰林道から有峰記念館を越えて、8時30分に折立に着く。舗装された駐車場は満車なので、路肩の空いた場所に車を泊める。薬師岳へ登るのは、今回で4回目である。天気は晴れていて、気持ちが良い。 日程 2011年10月8日から10月9日 10月8日 晴 折立(9:00)――→1871m三角点(10:20,10:35)――→五光岩ベンチ (11:40,11:45)――→太郎平小屋(12:40,13:15)―→薬師峠(13:30) ――→薬師平(14:00,14:10)――→薬師岳山荘(15:15) 休憩所の横から登り始めると、すぐ左に十三重の塔が現れる。1963年に冬の薬師岳で13人の愛知大生が大量遭難した慰霊碑である。ここから針葉樹林帯の中の急坂をジグザグに登り始める。登山道には木の根が張って歩きにくいが、日が遮られるのは嬉しい。 さらに針葉樹林帯からダケカンバの林に変わってくると、間も無く1871mの三角点に出る。ベンチに座って、薬師岳方面を眺めながら休憩する。折立から三角点までは2時間20分の標準時間であるが、1時間20分といつものように、歩き始めは速い。 目の前のなだらかなピークを越えた鞍部から、ダケカンバに混じる笹林の尾根を登って行く。間もなくハイ松が混じりだし、植生保護のために木道が敷かれている。右側には積雪の深さを測る高いポールが建っている。目の前の視界が一気に開けた所にあるベンチで休憩する。 裸地には植生回復を図るための、土砂流出防止ネットが張られている。8月になると、このあたりではニッコウキスゲやキンコウカが咲いていて、きれいなところである。三連休の初日とあって、家族連れの登山者が目立つ。 そこを過ぎると、裸地の中に敷かれた石畳や、両側に丸太を並べた登山道の長い登りになる。足腰にはつらく当たるが、土砂流出防止と植生保護のためと思えば我慢しよう。右の草原越えに、青い有峰湖が見下ろせる。間もなく五光岩のベンチに着く。三角点と太郎小屋のちょうど中間地点である。薬師岳を左に見ながら、小休憩する。 なおも裸地の中を石畳の登山道が延々と延びている。最後に木道をゆっくり登ると、太郎平小屋に着く。小屋の前からは、前の小高い丘越えにたおやかな薬師岳が延びている。風が冷たいので、小屋の中で持ってきた昼食を食べる。 太郎平小屋から左に、ハイ松の中に敷かれた木道を進み、少し下ると薬師峠キャンプ場に出る。左側にきれいなトイレがあるので、必要なら用を足そう。ここから、薬師岳からなだらかに張り出している稜線への登りが始まる。 樹林帯の中の急なガレ場を登る。初夏にはガレ場に沿って雪渓が残るので、登り始めでは滑らないように注意する。傾斜が緩くなっていくガレ場を登っていくと、登山道はガレ場を離れて右に曲がる。すぐ木道になり、薬師平に着く。愛知大生遭難ケルンが立っている。木のベンチで休憩する。 樹林帯の中のハイ松帯を過ぎて、尾根に沿って砂礫の道をジグザグに登っていく。斜面には枯れたチングルマが風にゆれている。薬師平からこのあたりまでは、夏には高山植物がきれいなところである。尾根の上に出てから、両側のロープにガイドされて、薬師岳山荘に着く。山荘は2011年8月に新築され、気持ちが良い。 10月9日 晴 薬師岳山荘(7:00)――→薬師岳(7:45,8:05)――→薬師岳山荘(8:40,9:15 ) ――→薬師峠(10:10)―→太郎平小屋(10:25,10:40)――→五光岩ベンチ (11:30)――→1871m三角点(12:25)――→折立(13:25) 見上げた先にある東南稜をめがけて、岩屑が固められた広い尾根道をジグザグに登る。稜線には避難小屋の石積とケルンが建っている。視界が悪い時には迷いやすい。愛知大生が冬季に全員遭難したのは、下山時に右前からの激しい風雪を避けるように体が反応して、視界がきかない中をこの稜線から左に派生する東南稜に踏み入ったものといわれている。 稜線を先に進むと、薬師堂が建つ山頂(南峰)に着く。北に見える北峰は南峰より26m低い。南峰と北峰の間の東側に広がる金作谷カールは、国の天然記念物に指定されていて見事である。北アルプスの展望は見事で、富山平野を見下ろすことができる。山頂でゆっくりしてから、往路を太郎平小屋まで戻り、小休憩する。 太郎平小屋から往路を折立まで戻る。途中の三角点のベンチでビスケットを食べて、昼食とする。明日は焼岳に登るので、今日の17時ごろまでに上高地に着かなければならない。急いだ下山になってしまった。
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![]() 折立登山口 |
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![]() 三角点 |
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![]() 石畳の登山道 |
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![]() 太郎平小屋 |
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![]() 薬師峠キャンプ場 |
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![]() 薬師平の慰霊ケルン |
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![]() 薬師岳山荘 |
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![]() 薬師岳南峰山頂 |