白馬岳
関係市町村のホームページから、下記の情報を見ることができる。
白馬観光協会
The Japan Alps

アクセス1,
山小屋
温泉
登山コース


アクセスと山麓の宿

:東京から来る時には、中央自動車道と長野自動車道を通り、安曇野ICで降りる。長野自動車道に沿って走り、四つ目の信号を過ぎてスイス村のとんがり屋根が見えたら、五つ目の重柳の信号(大町・白馬方面)で右折して北アルプスパノマロードを走る。147号線に入り、大町市街を通って148号線に入る。白馬方面に進み、JR大糸線をまたぐ高架上から、八方尾根方面の標識に従って左斜めに入る。八方口を直進して322号線を進むと、猿倉荘に着く。山頂を往復する時には、猿倉駐車場に車を泊める。下山口が違う時には、白馬駅付近の駐車場に車を泊め、下山口から戻る。。
電車・バス:東京の新宿からJR大糸線の白馬駅へ、直通電車が出ている。バスに乗り、登山基地の猿倉荘に着く。          
山麓の宿:登山口には猿倉荘があり、1時間登ると白馬尻小屋がある。また、栂池自然園には栂池ヒュッテと栂池山荘がある。八方周辺のホテル、旅館、民宿、ペンションに泊まる時には、猿倉荘への送迎を確認しよう。
温泉:山上の温泉として有名な白馬鑓温泉、八方には八方温泉と4箇所の日帰り温泉がある。栂池ゴンドラ駅下には栂の湯がある。


登山地図と登山コース

登山地図  GPC軌跡   鳥瞰図(カシミール3D) 高低図 
 白馬岳は高山植物の宝庫であり、登りには白馬大雪渓を登る。白馬三山に登った後に白馬鑓温泉から下る花めぐり・露天風呂コースと白馬岳から白馬大池経由で栂池自然園に下る花めぐり・北アルプス北部展望コースがよく登られている。共に1泊2日で歩くことができる。

 白馬大雪渓の大雪渓と葱平の間の登りでは、軽アイゼンを付けること。軽アイゼンはJR白馬駅前でレンタルでき、山小屋で返すことができる。大雪渓登りのためにアイゼンを買うならば、6本爪を買うこと。

 5月のゴールデンウイークには、寒波の襲来で大雪渓に積雪があることがある。ここ数年を取り上げても、4月から6月にかけては何人もの登山者が雪崩に埋まったり、岩崩れに当たったりして死亡している。
一般登山者は、雪渓の雪が落ち着いた7月になってから登るようにしましょう。2023年夏には大雪渓の融雪が進んだので、8月28日から通行止めになった。


登山ガイド

アクセスと山麓の宿
 登山口と下山口が違うので、電車を利用した。大糸線のJR白馬駅からバスに乗り、登山基地の猿倉に着く。そこから1時間歩いて、白馬尻小屋に泊まる。猿倉山荘に泊まってもよいが、白馬尻小屋まで入っておくと大雪渓の登りが楽である。
 
日程 1968年7月29日から7月30日
 手持ちの写真は古い白黒であったので、頭川康昭・保美さんと田畑信子さんから、カラー写真の提供を受けた。

1968年7月29日 晴時々曇り
猿倉(
8:40)―→白馬尻小屋(9:40,9:50)―→葱平(12:20,12:50
――→白馬山荘(
15:05
                      
 
 猿倉荘の横からブナ林を抜けて林道をしばらく行くと、白馬岳が見える白馬尻小屋に着く。大雪渓では落石の危険性があるので、雪が落ち着いていて、霧の出る前の午前中に通過する。大雪渓ケルンあたりで軽アイゼンを着け、ベンガラの色に従って登っていく。

 大雪渓の中間地点を過ぎてから傾斜が強くなる。雪渓の上を転がってくる落石は音がしないので、絶えず落石に注意を払いながら登る。ゆっくり着実に登り続けることに心がけ、雪渓上で長い休憩をとらないようにする。

 葱平を過ぎてから小雪渓をトラバースする。足場が切られているが、滑落しないように注意する。トラバースが終わった所で、軽アイゼンをはずす。ここから白馬山荘まで、お花畑の中につけられた道を歩く。7月から8月にかけては、白色、金色、ピンク色、橙色、紫の花々が咲き誇っている。特に、黄色のミヤマキンポウゲの群落が多い。

 お花畑の中をさらに登っていくと、左手に村営白馬岳頂上宿舎が見えてくる。疲れておればここで泊まってもよいが、稜線上に見えている白馬山荘まで頑張って登る。白馬山荘は日本最大の山小屋で、1200人が収容できる。個室は前もって予約が必要である。

1968 年7月30日 晴時々曇り
白馬山荘(
7:10)――→白馬岳(7:25,7:45)――→三国境(8:15

――→小蓮華山(
8:55,9:10)――→白馬大池山荘(10:45,11:10

――→天狗原(
12:40,12:55)――→栂池自然園(14:00
                    
 
 白馬山荘から白馬岳に登り始める。稜線上の岩礫には、高山植物が張り付くように咲いている。山頂の東側は崩壊のために、大きくえぐれている。頂上からは、黒部の谷を挟んで剣岳がそそり立ち、南に向けて立山連峰が連なっている。さらに南には、槍ヶ岳と穂高連峰が連なって見える。

 山頂から三国境に下る。左の朝日岳への道を見送って、道標に従って小蓮華山に向かう。東の長野県側は崩れて崖となっているので、近よってはいけない。

 小蓮華山の稜線には、砂礫地の所々に色とりどりの高山植物が張り付くように咲いている。なお、小蓮華山は山頂部が2007年に陥没したので(理由不明)、現在では山頂の下を迂回するようになっている。振り返ると、白馬岳の左に杓子岳が見える。

 船越ノ頭から雷鳥坂にさしかかると、青い水をたたえた白馬大池が姿を現し、湖畔に赤い屋根をした白馬大池山荘が望まれる。白馬大池山荘付近は、ピンク色をしたハクサンコザクラの大群生地がある。白いチングルマや黄色のミヤマキンバイも混じって咲いている。

 白馬大池山荘からすぐにある道標に従って、白馬乗鞍岳への道に入る。一抱えもある大岩が積み重なった平坦な道を300mぐらい進むと、乗鞍岳の山頂を示すケルンがある。道標に従って大岩が点在する急坂を下ると、天狗原に着く。
 
 左の風吹大池への道を見送って、右の栂池自然園への道に入る。木道から樹林帯の中の道をジグザグに下ると、栂池自然園の出口に出る。この間は、雨が降るとぬかるむところが多い。10分歩いて着く栂池自然園駅からロープウエーとゴンドラを乗り継いで、栂の湯駅に着く。

 バスでJR白馬駅に着いてから、大糸線と北陸線を乗り継いで富山に帰る。遠方の人は、周辺のホテル、旅館、民宿やペンションに泊まるか、急ぐ人はJR白馬駅から東京まで直通電車で帰ることもできる。



白馬尻小屋横(頭川康昭)

白馬の大雪渓の登り(田畑信子

白馬山荘の奥に見える白馬岳(頭川康昭)

山頂(頭川康昭)

周辺の山(頭川康昭)

白馬大池(頭川康昭、10月)