アクセスと山麓の宿
開山前の2006年6月25日から6月26日かけて登山したが、黒沢までの樹林帯の中の道が雪に覆われて分からず、難儀をした。今回は2012年10月の紅葉期に、日帰り登山をした。
北陸自動車道から上越Jctで上信越道に入り、妙高高原ICで降りる。18号線と39号線を通って、杉野沢温泉で前泊した。翌日に杉野沢から笹ヶ峰駐車場に着く。 杉野沢から曲がりくねっ
た山道に入るが、全面舗装されている上にセンターラインも引いてある。杉野沢から30分走って、舗装された広大な駐車場に着く。紅葉シーズンだけあって、駐車場にはすでに多くの車が泊まっている。ベンチの向こうには、キャンプセンターとビジターセンターがならび、その向こうの芝生地にキャンプ場がある。
2012年10月8日 晴時々曇り
笹ヶ峰登山口(7:20)――→黒沢(8:10,8:15)――→富士見平(9;40,9:50)
――→高谷池ヒュッテ(10:35,10:55)――→火打山)(12:35,13:05)――→
高谷池ヒュッテ(14:20,14:25)――→富士見平(15:05,15:10)――→黒沢
(16:15)――→笹ヶ峰登山口(16:55)
登山届を出してから、登山口にある登山門をくぐる。黄色に色づいたブナ林の中に敷かれた木道をゆるやかに登る。途中から左の黒沢に沿って高みを歩く。道標に従って黒沢に20m位下り、水場のある黒沢の橋のたもとで小休憩する。橋を渡り右に登ってから、張り出している尾根の山腹をしばらくトラバースすると、十二曲りの下に出る。ここから十二曲がりの上までを、十二に刻んだ表示板が出ている。足場の悪い急な登りには、木段が敷かれている。ジグザグに急坂を10分登ると、十二曲がり上の尾根に出る。ここで、小休憩する。
尾根道を5分ゆるく登ると、目の前に段差のある大岩が立ちはだかる。ストックをザックにつけてから、手を岩について注意して登る。帰路にこの大岩の下りで、足を滑らして怪我をする人が時々いる。昨日、50代の男性が下る際に、突いたストックを滑らして2m落ちて額を切ったと聞いた。それを過ぎると、鬱蒼としたオオシラビソの樹林帯の中の坂道を登る。道がなだらかになり木道が出てくると、間もなく富士見平に着く。
分岐点を右にとると黒沢池ヒュッテに行くが、ここは分岐点を左にとって高谷池ヒュッテ方向に進む。右に黒沢岳を見ながら、その山腹をトラバース気味に進む。途中から道に岩や木の根が露出しているところが多く、ぬかるんでいるところも多いので滑らないように気をつける。その内に、高谷池ヒュッテが左の樹林間に見えだす。それを目安にしてゆるく下り分岐を左に曲がり込むと、高谷池ヒュッテ前に出る。あたりはすでに紅葉の真っ盛りである。火打山の頂上には霧が流れて、山の姿ははっきり見えない。高谷池ヒュッテ前のベンチで休憩して、キャンプをしている若者達と山の話を楽しむ。
先ほどの分岐に戻り左の火打山方面に木道を進むと、分岐に出る。右に進むと黒谷池ヒュッテに通じるが、分岐を左の火打山方面に進む。高谷池を左下に見ながら小さな丘を乗り越えると、天狗の庭に出る。いくつもある池塘の周りは草紅葉で彩られ、周りの広葉樹は紅葉の真っ盛りである。山頂を覆っていた霧がようやく取れだして、池塘越えに火打山と途中の山並みが見える。山頂には登らないが、この心が癒されるような景色を見に来る登山客も多い。高谷池、天狗の庭そして妙高山側にある黒沢池、長助池、大倉池にわたる高層湿原と点在する池塘は、この山域を魅力的なものにしている。
素晴らしい景色に見とれてから、ハイマツが茂る尾根を登っていく。道を左に直角に曲がって尾根を登っていくと奥に火打山が見え出すが、まだ遠そうである。なだらかな雷鳥平を過ぎて、岩の出ている最後の坂を登りつめると、ケルンの建つ山頂に出る。眼前の焼山には霧が往来し、南東には妙高山が見えるはずだが霧がかかりはっきりは見えない。すっきり晴れていれば、北に日本海、西には北アルプスが見渡せるはずである。山頂でゆっくり昼食をとる。
眺望を楽しんでから、来た道を戻る。右下には点在する池塘が見下ろせ、きれいである。高谷池ヒュッテから富士見平で小休憩後、十二曲り上に出る。その手前にある大岩の下りでは、ストックをザックに縛り付けて、手を岩について注意して下る。黒沢を経て笹ヶ峰登山口に着く。苗名の湯(杉野沢温泉)で汗を流してから、上信越自動車道と北陸自動車道を通って富山に戻る。
焼山への登山規制は、2006年12月に解除された。笹倉温泉コース(笹倉温泉〜富士見峠分岐点)、真川コース(杉野沢橋〜富士見峠)、火打山コース(火打山〜焼山)と金山コース(金山〜富士見峠)がある。火打ち山から焼山に行く登山路は、2008年8月に低木、潅木、笹などが刈払われて歩き易くなったが、470m下がってから410m登る、途中に痩せ尾根や崖があるなど危険なので、一般の登山者には勧められない。今回の登山で顔見知りになった若者が火打山から焼岳に登り、真川コースで登山門に戻ってきた。彼が言うには、上り下りがきつい上に4回も渡渉を繰り返して、大変なコースであるとのことである。

天狗の庭上の小丘から見る火打山 |

雷鳥平の上から見る火打山 |

山頂 |

尾根から見下ろす湿原 |
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木の登山門 |