アクセスと山麓の宿
草津温泉から、292号線、144号線で嬬恋村に入る。カーナビの指示に従って、つつじの湯から細い道をくねくねと登り始める。すぐ舗装が切れて、でこぼこの曲りくねった河原のような山道を登るようになる。途中で引き返そうと思ったが、そのまま行くとやっと舗装道路に出て、高峰高原ホテルに着く。ポルシェには、可愛そうなことをさせてしまった。
ホテルのフロントで悪路の話をしたら、草津温泉からカーナビにホテルを入力すると、最短路としてこの悪路を指示するので、ひどい目にあった人が沢山いるということであった。始めの計画通り、軽井沢に出てからチェリーパークラインを登るべきであった。車坂峠にある高峰高原ホテルは、下界の眺望もよく、気持ちの良いホテルである。
2009年10月23日 晴
車坂峠(10:40)――→車坂山(10:55)――→避雷小屋(11:35)――→
赤ゾレの頭(11:45,11:50)――→トーミの頭(12:05,12:15)――→黒斑山
(12:40,13:45)――→トーミの頭(14:03)――→避雷小屋(14:20)――→
車坂山(14:50)―――→車坂峠(15:00)
10時40分に出発する。遅く出たのは、登山情報はレベル2で、行っても賽の河原までしか行けないためである。秋になると、浅間山から軽井沢の山麓は、カラマツ林の黄葉がきれいである。明治時代に植樹をした結果、群生しているそうである。
案内板の前から表コースと中コースに分れているが、見通しの良い表コースに入る。車坂峠をいつの間にか越え、外輪山の一つである黒斑山に向けて歩くと、避雷小屋に着く。鉄製のドーム型をしていて、不意に浅間山が噴火して時に緊急避難するシェルターである。
ここで5分前に登山口を出発したグループの人たちと仲良くなり、山頂に登った後も登山口まで同行することになった。埼玉コープのザ・マウンテンの7名である。小休憩後、間もなく赤ゾレの頭と呼ばれる外輪山の一峰に出る。湯の平高原越しに浅間山が姿を現す。
アカゾレの頭から外輪山に沿ってがれた急坂を15分登ると、トーミの頭に出る。裾野を引いて浅間山が優美な姿を見せている。天気に恵まれて稜線には風もなく、1時間半でこのような素晴らしい景色を見られるとは感動ものである。前掛山が手前に重なるが、頂上の噴火口からは噴煙が大きくなり小さくなり垂直に立ち上がっては、上空で横になびいている。
下に目を移すと、トーミの頭から左に向かって外輪山(黒斑山、蛇骨山、仙人岳、鋸岳)が弧を描き、Jバンドから賽の河原に向けて登山道が延びて、湯の平高原の樹林の中で見えなくなっている。それが湯の平高原で草すべりの道と合して、前掛山分岐に向けてさらけ出しの山肌を右に巻きながら延びている。山肌を流れ下った溶岩流の跡が、幾本の筋となって山ひだを引いている。
トーミの頭を少し下ると、右下に急降下する草すべりの登山道を見通すことができる。それを見送り鞍部を越えてまばらな樹林の中を直登すると、外輪山で一番高い黒斑山に達する。ここまで登ると、浅間山火口外輪山の火口壁を見通すことができる。昼食のパンを食べながら、1時間うっとりと浅間山を眺める。
登山情報はレベル2で賽の河原までしか行けないし(2009年、平成21年当時)、そこまで行くと樹林帯の中に入って浅間山が見えなくなるので、今回は黒斑山までにする。登山情報レベルが1に引き下げられた時には、黒斑山から鋸岳までの外輪山を回ってから賽の河原に下りて、前掛山を往復してから浅間山荘に下りたいものである。
十分眺望を堪能した後で、往路を戻る。車坂峠から下りるチェリーパークライン沿いの山腹の黄葉は見事である。秋の晴れた日に車坂峠近くの宿に泊まって、黒斑山往復を楽しんでみてください。
登山情報レベルについては、小諸市観光協会のホームページをご覧ください。令和5年3月23日16時以降、噴火警戒レベルは「2」(火口周辺規制)で、火口から概ね2kmの範囲への立入は禁止です。前掛山(標高2524m)までは行くことができません。登山情報を確認してから、登山をすること。
明日は四阿山に登るために、菅平に向けて出発する。
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