斜里岳
 
きよさと観光協会
関係市町村のホームページから、下記の登山情報を見ることができる。
きよさと町観光協会
清里町

アクセス
宿泊・山小屋
登山コース
 


アクセスと山麓の宿

車:女満別空港で降りる。レンタカーを借りて、網走を経由して清里町に出る。林道を走って、清岳荘の駐車場に車を泊める。
電車・バス:
女満別空港で降りる。バスで網走駅に出て、JR釧網本線に乗って清里町駅で降りる。または、札幌駅から網走行きの都市間バス(ドリーミントオホーツク号)に乗り、網走駅でJR釧網本線に乗り清里町駅で降りる。タクシーに乗って清岳荘に着く。
山麓の宿:
斜里岳登山口に、清岳荘がある。 


登山地図と登山コース

登山地図 GPS軌跡 鳥瞰図(カシミール3D) 高低図
 斜里岳へは斜里町豊里と清里から登るコースがあるが、多くの登山者は清里からのコースを選んでいる。両コース共に交通の便が悪いので、マイカーかタクシーで登山口まで入ることになる。斜里町豊里からのルートは長い尾根歩きで視界が悪いのに対して、清里側の清岳荘からのルートは登山口に清潔な清岳荘が建っている上に、滝が連続する沢沿いや展望のきく尾根上をめぐることができる。沢沿いの旧道を往復してもよいが、帰路に滝しぶきに濡れた岩場を下る危険性がある。時間は30分長くかかるが、上二股から新道に入り、熊見峠経由で清岳荘に戻るルートを勧める。
 
 清岳荘に入るには、きよさと町を抜けてから斜里岳の道路標識で左折し、左にカーブする道路の右側にある小さな橋から林道に入る(表示がある)。清岳荘は2005年に立て替えられ、きよさと観光協会が管理し、管理人が常駐している。自炊、素泊りの山小屋で、中にガス、水道付きの炊事場がある。また、小屋を利用しない登山者のために、小屋の前に炊事棟が建っている。2階の板張りの床で寝るので、シュラフの他にマットレスを用意することを忘れてはいけない。希望により、寝具を貸し出してくれる。


登山ガイド

アクセスと山麓の宿
 ウトロの知床野営場から斜里岳に向かう。
斜里町を通ってきよさと町をぬけた先で、道路標識に従って左折する。左にカーブする地点で、清岳荘の標識に従って右に橋を渡る。15分間でこぼこの砂利道を走り、新設された清岳荘に17時過ぎに到着した。駐車場には15台位の車が駐車しており、車中泊の人が食事の用意をしている。清岳荘は素泊まりなので、買ってきた弁当を食べてから、二階の板の間に寝袋の中で寝た。

2007年7月12日 曇り後時々晴
清岳荘5:00――→下二股5:45――→上二股(
6:50――→馬の背

7:30――→斜里岳(8:15, 8:45)――→馬の背――→上二股(9:20
)

――→
熊見峠(
10:00――→下二股(10:30――→清岳荘(11:00
        

 出発の前に、足にスパッツをつけよう。清岳荘横の木段を登って林の中の道を5分歩いてから、パイプで作られた階段を下りて右下の林道にでる。林道を10分歩いた広場に、2004年までは旧清岳荘があった。古い地図やガイドブックにはここに清岳荘の場所を示してあるので、新清岳荘から斜里岳の往復時間が30分長くかかることを覚えておいてほしい。
 
 この広場から左の登山口に入る。一の沢川沿いに進み、飛び石伝いに両岸の渡渉を繰り返す。両岸に渡渉点を示す赤の矢印が示してある。川幅が狭く水量も少ないので、難なく渡ることができる。登山口から25分で仙人洞が左の川越しに見える。間もなく小屋跡と思われるコンクリートの基礎が現れ、木の枝に六合目と書いた標識がかかっている。その先に、しめ縄が上にかかっている。

 渡渉を全部で14回位繰り返すと、下二股に着く。右側から、帰り道に使う熊見峠からの新道が合流する。沢沿いになおも進むと、滝が連続して現れ始める。この先、上二股までに八つの滝がかかっているが、この区間が登りの核心部である。滝の名前を書いた札が木の枝や岩につけられている。

 最初に左の沢沿いに水蓮の滝が木の間から眺められる。次に現れる羽衣の滝の上部を左から右に渡り、固定ロープにつかまって滑りやすい岩場を注意して登る。次いで現れる方丈の滝(七合目)の右側を固定ロープにつかまって登る。それから見晴の滝の滑りやすい一枚岩を登り、細い滝が何段にもかかる七重の滝の横を通り、支流にかかる竜神の滝を右先に眺める。最後に霊華の滑滝に沿って左側を登るのは、実に爽快である。。そこから5分歩いて現れる崖を鎖につかまって乗り越えると、沢の水は細くなり涸沢状になる。しめ縄の下を抜けると上二股に着く。右には帰路に通る熊見峠への新道が分れている。しめ縄がかかっていることから、滝が連続するこの区間は神域とされているのだろう。

 上二股からの登山道は、雨水や融雪による侵食で凹状に穿たれている。樹林帯の中をくぐり抜けるようにして登ると九合目に着く。目の前に胸突き八丁のガレ場が広がっている。急坂を登りきると、馬の背の尾根に達する。視界が開けて、斜里岳の頂上が手前小ピークの奥に見える。良い休憩場所になるが、天候によっては強風が吹きぬける場所なので注意しよう。

 ハイマツ帯の中のガレ場を登ると、小ピークにアルミでできた小さな祠が祀られている。一度鞍部に下りてからひと登りすると、丸い頂上に着く。途中にはお花畑も見られる。視界が良ければ、北方向にはモザイク模様の畑地の先に網走湾が、南西方向には摩周湖と屈斜路湖の先に雌阿寒岳と雄阿寒岳が見え、その少し南側にはこれから通る熊見峠に続く尾根が見える。

 眺望をほしいままにしたら、上二股まで往路を戻る。沢から離れて左の熊見峠に通じる新道に入る。すぐに右下に竜神池に通じる道が分れるがそれを見送り、涸沢を二本横切ってから山腹をトラバース気味に進むと、尾根道に出る。ハイマツ帯を登りつめると、1250mのコブにでる。振り返ると、右から馬の背、小ピークから斜里岳へのつながりがよく分かる。広いハイマツの尾根道を登り終えた所が熊見峠である。途中にはいろいろの高山植物が咲いている。ここで斜里岳は見納めである。

 熊見峠から樹林下のどろどろ道を滑りながら下り、下二股で旧道に合流する。上二股から熊見峠までの尾根道は大回りとはいえ、絶えず斜里岳を振り返りながら尾根歩きを楽しめるのが利点である。しかし、この400mの悪路の下りが予想以上に大変である。下二股からは、往路に通った沢を下って清岳荘に戻る。

 コースガイドの詳細については、きよさと観光協会の登山ガイドをご覧ください。ゆっくりと昼の弁当を食べてから、13時にオンネトー野営場へ向けて出発する。     

清岳(きよさと観光協会)

霊華の滝

馬の背から斜里岳(きよさと観光協会)
        山頂       

熊見峠に続く尾根