阿寒岳

阿寒観光協会       
関係市町村のホームページから、下記の登山情報を見ることができる。
釧路・阿寒湖観光
あしょろ町役場
山と渓谷オンライン
阿寒湖畔ミュージアムセンター
アクセス, ,
宿泊・温泉:, ,
キャンプ場:,      
登山コース:, ,


アクセスと山麓の宿

車:女満別空港で降りる。レンタカーを借りて、39号線から240号線に入り、足寄方面に曲がる。その先で雌阿寒温泉方面に曲がり、雌阿寒温泉駐車場に車を泊める。
電車・バス:
女満別空港で降り、阿寒湖畔行きのバスに乗る。または、JR釧路駅前より阿寒湖畔行きバスに乗る。終点でオンネトー・湯の滝入口行きバスに乗り換え、雌阿寒温泉で下車する。
山麓の宿:
雌阿寒温泉には3軒の宿がある。また、下山口のオンネトーには国設オンネトー野営場がある。 


登山地図と登山コース

山と渓谷など     長 谷 川
登山地図    GPS軌跡
   鳥瞰図(カシミール)
       
   高低図    
 登山コース
 雄阿寒岳と雌阿寒岳があるが、標高の高い雌阿寒岳を百名山としている。雌阿寒温泉口と阿寒湖から登る二つのルートがある。標高の高い雌阿寒温泉から登り、頂上の火口縁を左に阿寒富士を見ながら下り、途中からオンネトー湖を見下ろしながらオンネトー登山口に下る縦走コースを勧める。

 2006年3月に小規模な噴火があり立入りが禁止になったが、その9月には解除されている。噴火を繰り返して地肌がむき出しの頂上からは想像ができないほどに、高山植物に恵まれている。登山口と下山口へは、バスの便があるが、少ない。 


登山ガイド

アクセスと山麓の宿
 13時に斜里岳登山口にある清岳山荘を出発して、斜里町、霧雨の摩周湖、弟子屈、241号線経由で阿寒湖、雌阿寒温泉、オンネトー野営場に16時に到着する。雨で地上が濡れているので、キャンプをあきらめて、雌阿寒温泉の民宿に宿泊する。車を雌阿寒湖無料駐車場に停める。温泉風呂前の部屋のため硫黄臭がするので、硫化水素中毒を避けるために枕もとの窓を開けて寝る。

2007年7月13日 霧雨後曇り

雌阿寒湖登山口(6:00)――→合目(6:50)――→合目(7:35)――→山頂

(8:05,8:35)――→8合目(9:00)――→5合目(9:45,11:00)――→

2合目(10:20,10:40)――→
オンネトー登山口(11:00)
                       

 道路を足寄方面に少し戻ると、右側に登山口の表示がある。登山届を出してから、アカエゾマツの森の中を歩き出す。アカエゾマツの根が地表に張っていて、少し歩きにくい。高度差50mほどの急坂を過ぎると、またゆっくりした登りになる。薄暗い林床には、日陰を好むゴゼンタチバナなどの花がひっそりと咲いている。

 2合目からは背の高いハイマツのトンネルを抜け、3合目から4合目にかけては段々と背が低くなってくるハイマツ帯の中を登る。所々にカラフトイソツツジが咲いている。本州の高山帯では1900mを越えるとハイマツが見えるが、北海道では1000mから目についてくる。

 沢状の地形を越えて4合目に出ると、木が少なくなるにつれて高山植物が目立ってくる。5合目までは急坂をジグザグに登る。4合目から6合目までは高山植物が多いところで、イワブクロのほかに、北海道特産のメアカンフスマ(ナデシコ科の植物)やメアカンキンバイ(バラ科の鮮やかな黄色の花)が見られる。

 6合目を過ぎてから右後方を振り返ると、樹海の中にオンネトーの青い湖面を見下ろすことができる。火山礫の急坂を登りつめると、大岩の上に8合目の木の標識が見えだす。溶岩の大岩の間を縫うように高度を上げ9合目の標識が見え出すと、火口縁は近い。左の大岩の上に出ると、火口縁の上に飛び出す。

 眼下には、大きな火口原の中にかすかに赤沼が見下ろせ、青沼の先の噴気孔から吹き上げる噴気の向こうに阿寒富士がそびえている。火口縁に沿って下ると、間もなく方位盤が設置された山頂に着く。ここで、関東からキャンピングカーで来ている単独行の人と一緒になる。

 北方向には、雄阿寒岳の左に阿寒湖がかすかに見下ろせる。少し下ると青沼が見下ろせ、噴気の音がゴーゴーと鳴っている。刺激臭もするので急いで通り過ぎる。なおも火口縁を下っていくと、阿寒富士との鞍部に達する。霧がかかって天候がよくないので、阿寒富士に寄るのを止める。8合目分岐、7合目を過ぎ、鞍部から道を右にとる。オンネトーコースを下っていくと、オンネトー湖の紺色の湖面が、霧の合間に青い湖面を輝かせている。日のあたり方によって、七色に変化するといわれる。途中の砂礫の中には、コマクサが可憐な花を咲かせている。

 下るにつれて、樹相はハイマツからアカエゾマツに変わる。地表に張り出しているアカエゾマツの根につまづかないように注意しながら、樹林の中をひたすら下る。最後に急傾斜の階段を下ると、オンネトー登山口に出る。広場の管理棟の奥に、国設オンネトー野営場がある。下山口から左に歩くと、滝の湯入口のバス停に着く。近くにある露天風呂は、閉鎖されている。

 バス停からオンネトー湖を右に見ながら、雌阿寒温泉駐車場まで1時間歩く。途中のオンネトーバス停で、オンネトー湖越えの雌阿寒岳と阿寒富士の写真を撮る。晴れ間も出てきた。同行者の足が速いので、追いつけない。駐車場のキャンピングカーの中で、コーヒーをいただきながら山の話が弾む。いつでもそうだが、百名山をめぐっている単独行の人とは、すぐ打ち解けることができる。

 今回の登山は、利尻岳、羅臼岳、斜里岳と阿寒岳を登った。これから網走市で泊まって、明日は網走、丘珠、新千歳、富山の各空港を経由して富山市に戻る。



頂上から阿寒富士(阿寒観光協会)

山頂

航空写真(阿寒観光協会)

オンネトー登山口

湖畔から雌阿寒岳と阿寒富士